【音声つき】今日の6語|parliamentarian・mileage・periphery・remember・excavate・fascinate

catchspan ラジオ 今日の6語 第2回 / 約11分36秒 / 台本全文つき

この回で扱う6語は parliamentarian、mileage、periphery、remember、excavate、fascinate です。このうち2語は catchspan の聴覚語彙テストの出題プールから、残りは同じ射程(映画・TV の発話の98%を覆う8,750語)から選んでいます。各語につき、実際によく使う文を1つ、アメリカ英語での言い換えやトリビアを1つ、そして音の勘どころを1つずつ扱います。音声と、その台本の全文をこのページに置いています。

音声

再生できない場合は MP3 を直接開く(約11分36秒)。

今日の6語

難易度の目安 語 品詞 意味 発音
3000語レベル parliamentarian noun 国会議員 /pˌɑːɹləməntˈɛɹiːən/
1000語レベル mileage noun 走行距離 /mˈaɪlədʒ/
4000語レベル periphery noun 周辺部 /pɚˈɪfɚiː/
1000語レベル remember verb 覚えている /ɹɪmˈɛmbɚ/
4000語レベル excavate verb 掘る /ˈɛkskəvˌeɪt/
4000語レベル fascinate verb 魅了する /ˈfæsəˌneɪt/

難易度の目安は、書き言葉の中でどれくらい珍しいかを表しています。会話で耳に飛んでくる回数とは別ものです(この回の5つめで、その話をしています)。

今日の6文

  1. I don’t remember what he said.
  2. The mileage on this car is pretty low.
  3. They had to excavate the whole site.
  4. That kind of stuff fascinates me.
  5. It’s out on the periphery of the city.
  6. She’s been a parliamentarian for years.

台本(全文)

聞き取れなかったところだけ、ここで答え合わせをしてください。先に読んでしまうと、耳の練習にはなりません。

あかりニュースを英語で聞いてみたんですけど、単語は拾えるのに、文になると意味が飛ぶんです。

森田その「単語は拾えるのに」が、今日の入口です。catchspan ラジオ、今日の6語。お相手は、森田です。

あかり生徒役の、あかりです。森田さん、よろしくお願いします。

サラAnd I’m Sarah. Good to be back.

森田この番組は、英単語を目ではなく、耳で覚え直す番組です。今日も単語を6つ。そして、その単語が入った、実際によく使う文を6つ。

あかり前回は、知っている語なのに聞き取れない、という話でした。

森田今日はそこを、もう一段ほどきます。あかりさん、意味が飛ぶのは、たぶん知らない単語のせいじゃない。

あかりえ、じゃあ何のせいですか。

森田語と語の、あいだです。単語をひとつずつ並べたときの音と、続けて言ったときの音が、別物になる。今日の6つの文は、その境目だけを狙って選びました。では、サラさん、今日の6語をお願いします。

サラSure. Today’s pickup words are: remember. Mileage. Excavate. Fascinate. Periphery. And parliamentarian.

森田覚えている、走行距離、掘る、魅了する、周辺部、国会議員。難しさの目安はばらばらで、remember は1000語レベル、parliamentarian は3000語レベルです。

あかりそもそも、1000語レベルって、何の数字ですか。

森田英語の文章をたくさん集めて、よく出てくる順に並べるんです。その上から千番目くらいまでに入る語が、1000語レベル。三千番目くらいなら、3000語レベルです。

あかりじゃあ、数字が小さいほど、よく出てくる語ということですか。

森田そうです。難しさの順ではなく、出てくる回数の順。だから数字が小さい語ほど、聞き取れないときの損が大きいんです。

あかりリメンバーは知っています。中学で習いました。

森田そう。<strong>知っている語こそ、聞き取れないんです。</strong>1つめがそれです。

parliamentarian — 国会議員(3000語レベル)

森田では1つめ。remember。サラさん、今日の文をお願いします。

サラI don’t remember what he said.

あかりアイ・ドン……リメンバー、は聞こえました。でも、そのあいだが分かりません。

森田いま拾えたのが正解です。don’t remember の don’t の t が消えています。<strong>ドン・リメンバー</strong>。

あかりトが、無い。

森田英語の t は、次に子音が来ると落ちます。don’t remember のあとは r の音なので、t の出番がない。サラさん、単語だけと、それからゆっくり通しで、お願いします。

サラRemember. Remember.

サラI don’t … remember … what he said.

あかりゆっくりだと、トが少し聞こえますね。

森田ゆっくり言えば出ます。でも普通の速さでは出ない。だから、出ないほうを覚えておくのが得です。

森田では、サラさん、トリビアをひとつ。

サラHere’s something your textbook won’t tell you. We almost never say I do not remember. In speech it’s I don’t remember, and half the time we cut even more — dunno, I dunno. That’s I don’t know, but it works the same way. If you hear dunno, don’t look for the words. Just take the meaning.

森田I do not remember とは、まず言わない。会話では I don’t remember、さらに短くなって dunno。dunno は I don’t know です。語を探さず、意味だけ取ればいい。

あかりダノーが、そんな成り立ちだったんですね。

mileage — 走行距離(1000語レベル)

森田2つめ。mileage。走行距離のことです。サラさん、お願いします。

サラThe mileage on this car is pretty low.

あかりマイレッジは分かりました。でも、そのあとが、ひとかたまりでした。

森田mileage on がつながっています。mileage の最後の ジ と on の オ がくっついて、<strong>マイレッジョン</strong>。

あかり単語が2つある、と思えませんでした。

森田そこが今日の主題です。英語は語の切れ目で切りません。前の語の終わりが次の語の頭を飲み込みます。もうひとつ、pretty の t が ら に近い音になります。<strong>プリリ・ロウ</strong>。

サラMileage. Mileage.

サラThe mileage … on this car … is pretty low.

あかりあ、切れ目が見えました。

森田では、サラさん、トリビアをひとつ。

サラMileage isn’t only about cars. We say things like I got a lot of mileage out of that jacket — meaning I used it for a long time and got my money’s worth. Same with an idea, or a joke. He’s still getting mileage out of that story.

森田mileage は車の話だけではない。I got a lot of mileage out of that jacket. で「あの上着は長く使って元が取れた」。考えや冗談にも使う。

あかり元が取れた、という言い方があるんですね。

periphery — 周辺部(4000語レベル)

森田3つめ。excavate。掘る、という意味です。サラさん、お願いします。

サラThey had to excavate the whole site.

あかりゼイ・ハフ……ハフタ、と聞こえました。

森田正確です。had to が <strong>ハフタ</strong> になります。d が消えて、to の t が前にくっつく。

あかりハド・トゥーだと思って待っていたので、来ませんでした。

森田待っていると通り過ぎます。ハフタで来ると知っていれば、待たずに取れます。同じ形はもうひとつあって、has to は <strong>ハスタ</strong> です。

サラExcavate. Excavate.

サラThey had to … excavate … the whole site.

あかりゆっくりだと、ハド・トゥーに戻りますね。

森田戻ります。だから教科書では見えない。耳で覚えるしかない箇所です。

森田では、サラさん、トリビアをひとつ。

サラExcavate sounds technical, and it mostly is — construction, archaeology. But we use it as a joke about looking for something lost. I had to excavate my desk to find that receipt. It means the pile was so deep it felt like digging.

森田excavate は工事や考古学の語だけれど、探しものの冗談にも使う。I had to excavate my desk. で「机を掘り返して探した」。山が深い、という感じが出ます。

あかり日本語の「発掘した」と同じ使い方ですね。

remember — 覚えている(1000語レベル)

森田4つめ。fascinate。魅了する。サラさん、お願いします。

サラThat kind of stuff fascinates me.

あかりカインダ、と聞こえました。カインド・オブ、ですか。

森田そうです。kind of が <strong>カインダ</strong> になります。d が消えて、of の v も落ちる。

あかり2つも消えるんですか。

森田消えます。同じ形が並んでいて、sort of は <strong>ソータ</strong>、lot of は <strong>ロッタ</strong>。どれも of の形が残りません。

サラFascinate. Fascinate.

サラThat kind of stuff … fascinates me.

あかりカインダで来ると思っていれば、待てますね。

森田そこが今日の収穫です。

森田では、サラさん、トリビアをひとつ。

サラOne thing about fascinate — in English the thing is the subject, not the person. We say the subject fascinates me, not I am fascinating about it. If you say I’m fascinating, you just told everyone you are a very interesting person.

森田fascinate は、ものが主語になります。I’m fascinating. と言うと「私は面白い人間です」になってしまう。人が主語なら I’m fascinated. です。

あかり危ないですね、それは。

excavate — 掘る(4000語レベル)

森田5つめ。periphery。周辺部のことです。サラさん、お願いします。

サラIt’s out on the periphery of the city.

あかりイツァウトンナ……最初のところが、ひとつの音でした。

森田It’s out on the が全部つながります。It’s の ツ と out の ア がくっつき、out の t は on の前で消え、on the は オンナ に近くなる。

あかり4語が、ひとつに見えました。

森田見えたのではなく、実際にひとつです。ここで単語の数を数えようとすると、必ず遅れます。かたまりで受け取ってください。

サラPeriphery. Periphery.

サラIt’s out … on the periphery … of the city.

あかりゆっくりだと4語に分かれます。不思議です。

森田同じ音源です。変わったのは、あかりさんの聞き方のほうです。

森田では、サラさん、トリビアをひとつ。

サラPeriphery is a bit formal. In everyday speech we’d say the outskirts, or just the edge of town. But you’ll hear periphery in one common phrase: peripheral vision — what you can see without looking straight at it.

森田periphery は少し硬い語で、会話なら the outskirts や the edge of town。ただし peripheral vision という言い方はよく聞きます。「視界のすみ」という意味です。

あかりパソコンの周辺機器も、同じ語ですね。

森田同じです。中心の外側にあるもの、という意味が共通しています。

fascinate — 魅了する(4000語レベル)

森田6つめ。parliamentarian。国会議員のことです。サラさん、お願いします。

サラShe’s been a parliamentarian for years.

あかりシーズ・ビナ、と聞こえました。

森田She’s been a が <strong>シーズ・ビナ</strong> になります。been の最後の n と a がくっついて、ビナ。

あかりアが単語だと思えません。

森田思えないのが普通です。アやザのような短い語は、前の語にくっついて消えたように聞こえます。でも意味は担っています。ここが今日いちばん難しいところです。

サラParliamentarian. Parliamentarian.

サラShe’s been … a parliamentarian … for years.

あかり長い単語のほうが、むしろ楽に聞こえました。

森田そうなんです。<strong>長い語は目立つので拾えます。落とすのは短い語のほうです。</strong>今日の6つの文は、全部そこを突いていました。

森田では、サラさん、トリビアをひとつ。

サラIn the US we’d usually say member of Congress, or representative, or senator. Parliamentarian is more British — or it means something else entirely: the person who knows all the rules of procedure. The parliamentarian ruled the motion out of order.

森田アメリカでは member of Congress や representative、senator と言う。parliamentarian はイギリス寄りの語で、しかも別の意味もあります。議事規則にくわしい担当者のことです。

あかり同じ語で、人が変わるんですね。

まとめ — 6文を通しで

森田では最後に、今日の6文を通しで聞きます。目を閉じて、意味が浮かぶかどうかだけ見てください。書き取らなくていいです。

サラI don’t remember what he said.

サラThe mileage on this car is pretty low.

サラThey had to excavate the whole site.

サラThat kind of stuff fascinates me.

サラIt’s out on the periphery of the city.

サラShe’s been a parliamentarian for years.

あかり……知らない語は、ひとつも増えていないのに、全部ちゃんと聞こえました。

森田増やしていません。今日やったのは、語と語のあいだで何が起きるかを、6つ覚えただけです。ドンのト、マイレッジョン、ハフタ、カインダ、イツァウトンナ、ビナ。

あかり単語ではなく、つなぎ目を覚えた、ということですか。

森田そういうことです。つなぎ目の種類は、単語の数ほど多くありません。だから、ここは伸びます。

エンディング

森田この番組で扱った6語のうち2語は、catchspan の聴覚語彙テストの出題プールに入っています。自分がいま何語くらい聞き取れるのかは catchspan.com のテストで測れます。

あかりあかりでした。ありがとうございました。

サラThanks for listening. See you next time.

森田森田でした。また次回。

この回の英語の難しさ(cs)

指標 値 ブートストラップ 95% 区間
英語の発話の 95% を覆うのに要る語数 4,730 cs 4,110 〜 6,350 cs
同 98% 7,860 cs 5,740 〜 8,730 cs

🔒 この数字は「これだけ知らないと聞けない」という意味ではありません。測ったのは Sarah が話す英語だけ(348 トークン)で、この番組は日本語で解説します。また 98% の到達点は「いちばん珍しい数語」で決まる量なので、この長さの素材では大きくぶれます。区間の広さがその不確かさです。測り方は映画のカバー率と同じ規則(Webb & Rodgers 2009 / Nation)で、/facts/coverage と同じ道具で計算しています。

出演

サラ(Sarah)
ネイティブ
アメリカ・シカゴ出身の30代。元コーヒーショップ店員で、いまは日本で英語を教えている。教科書に出てこない「普段のアメリカ英語」にこだわる。
森田(Morita)
先生
40代の大学英語講師。学生時代は英語が苦手で、社会人になってからやり直した。だから「分からない」を絶対に笑わない。
あかり(Akari)
生徒
28歳、メーカー勤務。TOEIC 600点。海外ドラマが好きだけれど字幕なしだと半分も聞き取れない。聞き手の代弁者。

3人とも架空の人物です。声は合成音声で、実在の人物の録音ではありません。

この番組の音の作り方

パート 合成 ライセンス
英語(Sarah) Piper en_US-ljspeech-high 学習元の LJ Speech が public domain
日本語(森田) Style-Bert-VITS2 aivis-aida CC BY-SA 4.0・表示が必須
日本語(あかり) Style-Bert-VITS2 aivis-morioki CC BY-SA 4.0・表示が必須

クレジット表記: BERT: ku-nlp/deberta-v2-large-japanese-char-wwm (CC BY-SA 4.0)

自分がいま何語くらい聞き取れるか

この回の6語のうち2語は、catchspan の聴覚語彙テストの出題プールに入っています。テストは https://catchspan.com/app/test で受けられます。「知っている語の数」と「自然な発話から復元できた割合」を別々に出します。

根拠と限界は /facts に置いています。

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