なぜ外すか
§4.1手順2 が要求しています。理由は単純で、音を聞いた瞬間にカタカナ語が想起されれば、
英語の語彙知識がゼロでも正答できてしまうからです。radio を聞いて「ラジオ」が浮かべば、
選択肢の「無線機」を選べます。測っているものが消えます。
どう決めたか
1. JMdict からカタカナ見出しの語を引き、その語義が対象語と一致するものを取る 2. 音写かどうかを子音骨格で照合する(ラジオ ← radio は可、モノ ← reason は不可) 3. 日本語コーパスでの頻度(wordfreq 日本語 Zipf)を取る 4. ja-Zipf ≥ 3.85 かつ語義一致なら除外
閾値 3.85 で除外される13語
member 5.05 user 4.83 tour 4.84 gas 4.76 radio 4.75 party 4.62 content 4.54 driver 4.43 cool 4.38 apartment(アパート) 4.32 gay 4.27 fair 4.14 uniform 3.88
閾値未満で残す語
essay 3.69 layer 3.57 background 3.32 retail 2.87 agenda 2.52
除外しない場合
カタカナ語が高頻度でも、その語義が出題語義と一致しない場合は除外しません。
high → ハイ、whole → ホール、grass → グラス、horse → ホース、reader → リーダー。
これらは偽の友であって、音から想起しても正答には届きません。リスクの向きが逆です。
essay だけは例外的に外しました。日本語「エッセイ」(随筆)は英語 essay(小論文)より狭く、
正しく聞き取った受験者が正答を選ばない偽陰性が起きます。偽陽性より偽陰性を重く見ています。
🔒 限界
閾値 3.85 は事後的に決めた値です。先行して人手で作られた除外リスト(12語)と
「部分的」リスト(5語)の線を、そのまま再現する値として選びました。
「日本語話者が英語音を聞いてカタカナ語を想起する率」の実測ではありません。
その実測は探した範囲で見つかっていません。
公開後は §4.5 の識別力で検証できます。カタカナ想起で解ける項目は、
聴解力の低い層でも正答するので識別力が異常に低く出ます。